テレビ朝日の木曜ドラマ枠（木曜午後9時）で、女優?米倉涼子と俳優?田村正和という豪華な“主役リレー”が実現することが2日、わかった。米倉は10月期の同枠（タイトル未定）で国税査察官“マルサの女”に挑む。また、4年半ぶりの連ドラ主演にして、同局の連ドラ主演は32年ぶりとなる田村は、2011年1月スタートの同枠（タイトル未定）で、弱者の味方として闘い続ける国選弁護人を熱演。米倉は「『黒革の手帖』以来の悪の大物に挑む米倉涼子を楽しみにしててください! そして今秋を盛り上げて、次の田村さんにしっかりバトンを繋げたらと思います」と怪気炎。田村も「この種のドラマをすると、私にとって思い出深い『古畑任三郎』（フジテレビ系）を思い出しますが、今回は弁護側。まったく逆の立場で、ドラマ仕立てもまったく違います」と重厚な人間ドラマへの熱意を明かした。
米倉涼子、『黒革の手帖』舞台版ではベッドシーンなど体当たり演技にも果敢に挑戦
鬱屈した時代に、世の中の理不尽と闘い、悪を斬る新たなニューヒーロー＆ヒロインがテレ朝木曜ドラマ枠に誕生する。1943年8月1日生まれの田村と、1975年8月1日生まれの米倉という偶然にも同日生まれの2人が秋から冬にかけて放送の同枠で豪華な主役リレーを行う。
『黒革の手帖』（2004年）、『けものみち』（2006年）、『わるいやつら』（2007年）、『交渉人?THE NEGOTIATOR?』（2008、2009年）と同枠で主役を果たしてきた米倉が新たに演じるのは“マルサの女”。嫌疑者の内偵、ガサ入れ、告発など、脱税の実態を解明する国税査察官として、悪質な脱税者とのバトルを繰り広げる。
内偵捜査では大胆な“コスプレ”にも挑戦する米倉は「1年振りの『木9』！ 『交渉人』以来、内山（聖子）プロデューサーはじめたくさんのスタッフと新たなキャストで新しい作品が出来ることをうれしく思います」と気合十分だ。
対する田村主演ドラマは、2011年1月より同枠でスタート。『誰よりもママを愛す』（TBS系）以来、4年半ぶりの連続ドラマであり、テレ朝の連ドラ主演は『若さま侍捕物帳』（1978年）以来、なんと32年ぶり。田村が演じるのは経済的理由などから弁護人を依頼できない被告に、国が憲法の定めによって選任する弁護士である国選弁護人。弱者の味方として、真実のために闘い続け、事件の闇の真相に、身の危険も顧みず踏み込んでいく。ドラマの撮影は2009年冬からスタート。足掛け1年におよぶ撮影で、綿密に練られたストーリーと重厚な演技、確かな時間軸の構築とそれに付随する丁寧な心理描写など、これまでの連ドラにはないスケール感を持った大人のための大作ドラマとなる。
田村は代表作『古畑任三郎』と今作を比較し、「同じなのは、どちらもテレビドラマにしては台詞が多いということ。古畑任三郎は田村流というか古畑流のしゃべりで比較的台詞が入りやすく話しやすかった。今回は大変専門的で難しく毎回苦労している」と吐露。だが、演じる国選弁護人を「愛のある人間」と評し、「暑い中、得手ではない役柄と格闘している毎日です」と役への真摯な思いを語った。
両ドラマについて同局の内山聖子プロデューサーは「汚い金の流れや、理不尽な事件が多いこの時代に、アンフェアなことに立ち向かう主役を世の中は求めていると思います」と制作の背景を語る、さらに「田村さんの弁護人も、米倉さんの査察官も、どちらも一見風変わりで頑固なキャラクターですが、常に弱者の立場に立って事件に立ち向かいます」と自信を覗かせている。
米倉は2000年『恋の神様』（TBS系）で女優デビュー。2002年『整形美人。』（フジテレビ系）に主演して以降、『奥さまは魔女』（TBS系）、『黒革の手帖』（テレビ朝日系）、『ハルとナツ 届かなかった手紙』（NHK総合）、『モンスターペアレント』（フジテレビ系）など、各局で主役を担当。舞台でも『黒革の手帖』、『CHICAGO』に主演している。
田村は、俳優?阪東妻三郎の三男で、長兄の田村高廣、弟の田村亮と共に「田村三兄弟」と呼ばれる。1961年、成城学園高校在学中に映画『永遠の人』で俳優デビュー。その後、数多くの映画に出演。時代劇『眠狂四郎』（フジテレビ系）、ドラマ『うちの子にかぎって…』『パパはニュースキャスター』（いずれもTBS系）、『古畑任三郎』（フジテレビ系）など主演作多数。スペシャルドラマ『球形の荒野』（今秋2夜連続放送?フジテレビ系）の放送も控えている。
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